2012/1/4

復古的公車  古いバス

 台湾の頂菜園郷土館について、詳しい事は項をあらためて書かなければならないけれど、そこにあるバスを訪問した事についての話をまず書こう。

 台北から乗った台湾高鉄(台湾新幹線)を嘉義で下車し、北港方面へのバス乗り場を探す。すぐに見つかるがあいにくの雨。
 やがて到着した嘉義客運のバスの運転手に、「南檀 多少銭?」と書いた紙を差し出して料金を聞き乗車する。長距離用のハイデッカーバスをそのまま使っており、外見はきれいだが、内装はややくたびれている。このようなバスは台湾ではよく見かける。

 バスは高鉄の高架に沿って北に向かう。やがて高架の下を通って左折、左手に自動車の販売店が見え、右手にある國術館(いわゆる中国整体)の建物を通り過ぎてから、下車を知らせるボタンを押し、「南檀」の停留所で降りる。バスの運転手は勝手を知らぬ外国人に手を振ってくれた。

 停留所から一旦、バスの来た方向に引き返し、「頂菜園」と書かれた案内板をたよりに、向かって左手の細い道に入っていく。あたりは台湾の農村風景が広がる。前方に昔の製糖鉄道の廃線跡に沿った道が見えてくると、左手にあるのが頂菜園の郷土館である。

 ここにキャブオーバー式のバス(台湾では前置式平頭公車とでもいうのか?)がある事は、台湾のウェブサイトで知っていた、また、ここは多くの台湾のブロガー(部落格人?)も訪れるスポットである。
 日本では映画の撮影用とか病院の診療用などの特殊用途でしか残っていない、キャブオーバー方式のバスは、台湾でもいまや珍しい存在のようだ。

 入場料は50元と先に聞いており、入り口で渡したのだが、何かを聞いてくる。こちらは文字が解るのと、英語が少しだけ、中国語に至っては「ニーハオ」、「謝謝」程度である。そんな状態で外国に行くなと言われるかもしれないが、趣味とはそんな物である。
 どうやら、事前に私が郷土館のウェブサイトに書き込みをしていたので、その事で応対をしてくれたらしかった。奥の方に通され、日本語の判るお年寄りの方を呼んでもらう。

 詳しくはまた機会があれば書きたいのだが、私が日本の静岡県から来た事や、古いバスについてインターネットで調べていて、この場所を知った事などを話す。
 台湾の農村にベトナムから来たお嫁さん(いわゆる「越南新娘」)に昔の台湾の様子を教えるのにここが活用されている事や、ここのバスを宜蘭縣まで持って行って(かなりの長距離である)映画の撮影に使った時のビデオを見せてもらう。これらはYouTubeで視聴可能である。

 映画の撮影の様子
http://www.youtube.com/watch?v=-2hMTE8ZFv8

 私もここのバスがどこで作られたのか質問したが、日本からエンジンなどを輸入し、車体を台湾で作って、最終的に台湾で組み立てられたとの事だった。エンジンのメーカーは聞きそびれたが、おそらくいすゞ(ISUZU、五十鈴)あたりのエンジンなのだろう。日本のBF30あたりに似ているように思う。

 その後、周りを乗せてもらって回る。バスの貸切なんてなかなか経験できない。乗り心地? 運転手さんの横に座って下にエンジンがある訳だから、まるでトラックのようだった。でも大満足。


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 小型のバス。いや、中型か。前面にラジエーター・グリルが見えるのがキャブオーバー方式の特徴。もともとは嘉義縣公車(日本流に言えば県営交通)のバスである。

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 台湾は右側通行なので。左に運転台がある。運転台右に見える出っ張りは、この下にエンジンが有る為に存在する。冷却水は運転台左手から投入できるようである。
 ハンドルを握るのは郷土館の先生。感謝。

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 このような古いバスは台湾の観光客にとっても珍しく、何度もカメラを向けられた。左手には製糖鉄道の廃線跡。若手芸術家の作った牛も興味深い。

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 現代の町に姿を現し、走り去るバス。入り口のドアの内側には料金が半額になる「半票」の線が引かれていた。

 途中で、栴檀の木が季節によって姿を変える様子について説明を受けたり(それが堤防の装飾に使われていた)、製糖鉄道の鉄橋を見せてもらったり、バスの下車後、食事を出して頂いたり、版画をもらったり、廟の飾りを作る工場を見たり、新港まで行ったりもしたのだが、それはまた別の項で書こうと思う。
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